■飲食店で生活していくために必要な売上は?
商工会議所の開業の相談で最も多いのが飲食だそうです。
飲食業で食べていくために、どれだけの売り上げが必要か?
まず、これからシュミレーションして
開業に必要な資金をすり合わせていくのが正しいやり方です。
1.一年間に必要な生活費は?
「一年間で生活にいくら必要か?」
そこからスタートさせます。
家族構成にもよりますが、目安は最低300万円~400万円
2.どれだけの粗利益が必要か?
飲食業で開業して、すぐに人を雇うことは難しいです。
一人や夫婦でスタートするのが一般的
例えば年間400万円の生活費が必要だとすると
この400万円が事業者のお給料となります。
飲食業の労働分配率(人件費÷粗利益)は54%です。
この算式を使って、400万円の人件費を払うのに必要な
粗利益を算定します。
粗利益=人件費÷労働分配率
400万円÷54%=740万円
400万円の人件費を支払うためには740万円の粗利益が必要です。
3.必要な売上高は?
飲食業の原価率の平均は30~40%です。
お寿司屋さんは40%を超えることもありますし
居酒屋さんは30%をわることもあります。
飲食と一言で言っても結構、バラツキがあります。
ここでは仮に原価率を35%として計算してみます。
原価率が35%とすると粗利益率は1-35%=65%となります。
740万円の粗利益に必要な売上高は
740万円÷65%=1千138万円
となります。
月平均で95万円
日平均で3万8千円
の売り上げが必要です。
これを客単価で割れば、必要な客数が算定できます。
例えば、客単価が1,500円だったら
一日に必要な客数は
3万8千円÷1,500円=25.3人→26人
となります。
4.お客さんはいるのか?
見込み客数26人をキープできるのか?
お店の周りの人口の分布からターゲットする
人たちがどれくらいいるのか?
どれくらいでリピートしてもらうのか?
こういったシュミレーションをしてみましょう。
飲食を開業して3年以内に廃業する割合は70%
と言われています。
こういったシュミレーションをせずに開業してしまう
人がいかに多いかですね。