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1.どうにもならない
税理士として15年間、この町を見てきました。
これから先、10年、15年、20年
何をどうしようと、かつてのこの町の賑わいが戻ることはありません。
観光の変容、消費及び労働人口の減少、価値観の変容・・・
残念ながら、観光でこの町をよみがえらせることは不可能です。
観光で熱海のようにV字回復したところで
その経済効果、町全体の経済を活性化させるとは考えにくい。
大手の小売り、飲食チェーン、コンビニエンスストアの台頭、ネット販売の普及
この町の経済はズタズタになってしまっている。 倒産、廃業が後を絶たない。
「どうにかなる」なんて、呑気なことは言ってられません。
経済の環境変化のスピードは10年前とは比べものにならないくらい速くなってきています。
だから、この町でずっと商売をやってきた60歳以上の社長さんたちの成功体験など役に立たないのです。
2.二極化がますます進む
大手はM&Aを繰り返し、ますます巨大化する。
そして、その巨大化した大手がこの国の経済を牛耳る。
大手はメガになり、中小企業は5人以下の零細企業がほとんどとなる。
それが今後、10年、20年のこの国の事業所の形態となる。
二極化が著しくなっていく。
そんな経済環境の中で、会社を大きくしていくのはとてもリスクが大きい。
ランチェスターの第二法則 経営力=商品力×営業力²
が働き、大手からの圧迫を受け、ボコボコにやられてしまう。
この先、10年、20年の経営は事業を拡大することではなく
限られた経営力で大手と競合せずにいかに生き延びるか?
これが経営戦略の根幹となります。
3.利益効率を良くする
(1)「効率性と人件費の変動費化」
事業は縮小せざるを得ません。
売上があっても、利益が残らない、キャッシュが残らなければ生き延びることはできない。
・つねに効率性を考える
・従業員の給料は固定費ではなく、変動費に移行する
売上を上げたいからといって、あれやこれやに手を出すのはやめましょう。
効率が悪くなり、利益もキャッシュも残らない。
経費の中で最も利益を圧迫するのが人件費です。粗利益の半分を人件費に食われます。
固定費は業績が良いときは負担にはなりませんが、事業を縮小し売上が減少し
粗利益も減少してくると、粗利益を圧迫し始めます。
人件費を変動費にすれば、売上の減少、粗利益の減少に連動するので
調整しやすくなる。
人件費は時給、出来高制にしましょう。
(2)利益効率を考える
①商品ごとの年間の粗利益-その粗利益を生み出すのに投下した人件費、その他の経費=商品ごとの営業利益
②利益効率=①÷商品ごとの年間粗利益
上記の算式で、利益効率が良い商品はどれなのかを見極めます。また、お客さんの地域ごとでも同様に算出して
利益効率の良い、地域についても見極めましょう。
3.モノからコトへの時代、これから先は何だろう?
モノを売る時代から、体験(コト)を売る時代になったといわれて久しい。
コトの時代もまもなく終わるはずです。
今までのマーケティングは通用しなくなります。
広告代理店を使うのではなく、人気のユーチューバーに宣伝してもらう
それが当たり前の時代となる。
情報は選ばれる。
誰が発信した情報なのか?それが重要となるのです。
信頼をおける人、センスが良い人、頭が良い人・・・
発信される情報は発信される人の「個」によって価値が高まるのです。
AI(人工知能)が日常生活に入り込んできたときに何が尊い価値となるのか?
僕らが持っている能力のほとんどが AI(人工知能)に取って代わられる。
最後に残る能力は僕ら一人、一人が持っているキャラクターしかない。
最後に残る尊い価値は僕らが有している「個」しかありません。
これからのマーケティングは「個」を売るマーケティングになるでしょう。
「個」を売ることは、実は大手が最も苦手とするところです。
経営規模の大小は関係ありませんし、お金も関係ない。
「個」を売る媒体は身近にあります。
4.まとめ
これから先、10年、20年・・・とこの町で商売をやって生き延びていこうと考えているならば
・経営の利益効率を高めること
・「個」を売るマーケティングを考えていくこと
この二つだと思います。
ただ、経営の効率化には財務的な知識が必要ですし、「個」というものは自分ではなかなか分からないものです。
原会計事務所では、この二つを御社と考えていくお手伝いをいたします。
これから20年、この町で生き延びるために、一緒に頑張りましょう。
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